SeminaireOuvert61

「セミネール通信」は、
藤田博史(精神分析医)による
新しい精神分析の地平を切り拓く
「公開セミネール」の予告と記録
及び、同時代の文化や芸術の動向を
榊山裕子(評論家)の責任編集で発信しています。

2019年5月号

目次
1. 2019年5月公開セミネールのご案内
2. 藤田博史・片山文保訳、ジャック・ラカン『アンコール』出版のご案内
3. 新連載 テクスト効果 ジェンダー編 「1968とエロティシズム」 榊山裕子
4. 編集後記 


公開セミネールのご案内

公開セミネール 2019

〈超自我〉新論

Essai pour une nouvelle théorie du “Surmoi"

数回のセッションで境界例・神経症・メランコリー他を治癒へ導く技法



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日時 : 2019年5月11日(土)13:30〜16:30(開場時間も13:30になります)
●会場 :日仏会館(東京・渋谷区恵比寿3-9-25) 509号室
●講師:藤田博史(精神分析医)
第5講ホログラフィック理論と超自我 - 一期はホログラム、治療関係も然り
●聴講料:2,000円
●ご予約・お問い合せはユーロクリニーク文化部まで(E-mail:ys@euroclinique.com)


☆セミネールの受講者には『受講証』を発行します。
詳しくはこちらをご覧ください。

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マップをクリックすると拡大表示することができます。


日仏会館の場所は、恵比寿駅東口から、「動く歩道」経由で
恵比寿ガーデンプレイス方面、徒歩10分



ジャック・ラカン セミネール第20巻
『アンコール』日本語版
藤田博史・片山文保 訳(講談社選書メチエ25周年記念出版)

4月10日発売

AMAZON

講談社BOOK倶楽部より


このたび待望の翻訳が出版された『アンコール』
その表紙は原著と同じベルニーニの「聖テレジアの法悦」という有名な彫刻です。
この作品とラカンの「享楽」について語られた2016年9月の
日仏会館での藤田博史のセミネール講義より
「セミネール断章」のリンクを以下に貼っておきます。
この「セミネール断章」を以前すでに読まれた方も
このたび翻訳された『アンコール』を片手に再読されると
何か新しい発見があるかもしれません。

セミネール断章 2016年9月10日講義より
第9講:「享楽 jouissance」とはそもそもなにか?


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連載記事 テクスト効果
榊山裕子

New!

テクスト効果 ジェンダー編

第1回「1968とエロティシズム」

日本文化編、芸術編と続いてきた
連載「テクスト効果」第三弾は
「ジェンダー編」をお送りいたします。

 先月邦訳されたラカンの『アンコール』は、フェミニズムやジェンダー論の観点からも注目されてきました。

 このセミネールが講義されていた1972~73年前後はフェミニズムにとって大変重要な時期でした。1960年代からアメリカを中心として台頭してきた第二波フェミニズムが、「1968」を経て、ラディカル・フェミニズム、マルクス主義フェミニズム、リベラル・フェミニズム、さらにはエコロジカル・フェミニズムなどの多様な成果を開花させていきました。

 一方、フランスでは1949年のボーヴォワール『第二の性』にはじまり、アメリカ同様「1968」を経て、新たなフェミニズムの流れが台頭します。フランスでは、この時期、社会学者クリスティーヌ・デルフィらに代表されるフェミニストを自称する普遍主義の流れと、精神分析家のアントワネット・フークらのプシケポ(精神分析と政治)という団体に代表される差異主義の流れがありました。日本でもよく知られるクリステヴァ、イリガライ、シクスーらはどちらかといえば後者の流れに位置づけられると考えられています。彼女たちは、フロイト、ラカンの精神分析、デリダの思想などの影響を受け、のちに英語圏のフェミニズム思想にも影響を与える「女性性」についての知を女性自身の手によって蓄積していきます。

 一方、日本でもほぼ同時期にウーマン・リブが台頭しますが、当時は、リブの代表的存在である田中美津や「ぐるーぷ・闘うおんな」よりも、榎美紗子と中ピ連の方がマスメディアに面白おかしく取り上げられるなど、フェミニズムは長く誤解にさらされることになりました。その後、日本のフェミニズムの象徴的な存在となる上野千鶴子がメディアに登場するのは1980年代になってからのことになります。

 では「1968」の頃、日本では女性という性についてどのような言説が流布していたのでしょうか。

テクスト効果ジェンダー編第1回は、1968年前後の「性」を巡る
言説として、澁澤龍彦の「エロティシズム」について考えます。

第1回「1968とエロティシズム」




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テクスト効果
日本文化編バックナンバー

第 1回「供儀を作らない文化は可能か?」
第 2回「全員一致が全員ではないということについて」
第 3回「擬制としての二者関係について(1)」
第 4回「擬制としての二者関係について(2)」
第 5回「日本と女性と紅一点について(1)」
第 6回「日本と女性と紅一点について(2)」
第 7回「『日本的異端』の在処について(1)」
第 8回「『日本的異端』の在処について(2)」
第 9回「日本と父(1)」
第10回「日本と父(2)」
第11回「日本と父(3)」
第12回「日本と父(4)」



テクスト効果 
芸術編バックナンバー

第13回「神と人形(1)〜礼拝と展示」
第14回「神と人形(2)〜眼差しと不気味なもの」
第15回「人形と身分(1)」
第16回「人形と身分(2)」
第17回「人形と身分(3)」
第18回「人形と女性(1)」
第19回「人形と女性(2)」
第20回「人形と女性(3)」
第21回「人形と女性(4)」
第22回「人形と女性(5)」
第23回「人形と独身者」
第24回「1960-70年代の日本の女性アーティストの状況」
第25回「球体関節人形と女性(1)」
第26回「球体関節人形と女性(2)」

テクスト効果
アーカイブ編 バックナンバー

第27回「彫刻と人形『再考』(前)」(『人・形ノート』掲載)
第28回「アート界の人形たち」(『美術手帖』掲載)
第29回 BOOK REVIEW「ma poupée japonaise」(『DOLL FORUM JAPAN』掲載)


編集後記

 今月は『アンコール』邦訳出版の紹介を兼ねて「セミネール通信」を配信しました。「セミネール断章」は3年前の記事になりますが、『アンコール』を読解する一助になるかと思います。また『アンコール』邦訳139ページの性別化の図表がわかりにくいと思われる方には、藤田博史『性倒錯の構造』より「男と女」を読まれることをお勧めしたいと思います。ラカン自身の図式だけではなくさらなる図式が加味されていて、筆者自身もおおいに参考になりました。

2019年5月「セミネール通信」編集長 榊山裕子







連載記事アーカイブ
〜下記の連載は、今回は記事の更新はありません〜

連載記事

公開セミネール2018

「ラカン理論の批判的再考 Critical Reflections

on Psychoanalytic Theory of J.Lacan」

前期・中期・後期の全セミネールを俯瞰する

セミネール断章

2018年3月講義より

第3講:Les formations de linconscinet (S5), Le désir et son interprétation (S6)

講義:藤田博史(精神分析医)

記事を読むには下の写真をクリックしてください。

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セミネール断章2018年3月講義より


バックナンバーは下のリンクからご覧ください



「セミネール断章」バックナンバー

公開セミネール 2016「精神分析原理
Principia Psychoanalytica
ーフロイト・ラカンが仕掛けた陥穽ー

2016年12月
2016年11月
2016年10月
2016年9月
2016年8月
2016年5月
2016年4月
2016年1月

公開セミネール2015「オールフラット理論」
ホログラフィック精神分析入門

2015年2月
2015年1月

公開セミネール2014「海馬症候群」
量子力学と精神分析の甘美な関係

2014年11月
2014年10月
2014年9月
2014年8月
2014年7月
2014年6月
2014年5月
2014年4月
2014年3月
2014年2月
2014年1月

公開セミネール2013「精神分析の未来形」
厳密なサイエンスとしての可能性を探る

2013年12月
2013年11月
2013年10月
2013年9月
2013年8月
2013年7月
2013年6月
2013年5月
2013年4月
2013年3月
2013年2月
2013年1月


公開セミネール2012「治療技法論」
ラカン理論に基づく治療技法の実際


2012年12月
2012年11月
2012年10月
2012年9月
2012年8月
2012年7月

以下はpdfファイル
2012年6月pdf
2012年5月pdf
2012年4月pdf
2012年3月pdf
2012年2月pdf
2012年1月pdf

公開セミネール2011「心的構造論」

2011年12月pdf
2011年11月pdf



連載記事

⭐️図解 基礎からの精神分析理論⭐️

基礎編
〜フロイト/ラカン理論を藤田理論から読み解く〜


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連載エッセイ



⭐️続々 ARTROOM
インターネットで見る表現と時代⭐️

記事を読むには下のタイトルか写真をクリックしてください。

RADWIMPSと君の名は。(

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⭐️バックナンバー 続 ART ROOM
iPhoneから見るアートな光景⭐️

「第3回 デモから見るアートな光景」

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第2回 ROSE IS A ROSE IS A ROSE

「第1回 神奈川県立近代美術館の閉館と日本近代美術の終焉」

「序 iPhoneとアート」


⭐️アーカイブ   ART ROOM⭐️

ARTROOM 2

ARTROOM 1




これまでの公開セミネール

 医療法人ユーロクリニーク主催による藤田博史(精神分析医)の精神分析の公開セミネールは2003年より毎月第2土曜日、東京の日仏会館(恵比寿)で開催されています。


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公開セミネールの前身

 精神分析の公開セミネールの前身は、藤田博史を講師に迎えたドール・フォーラム・ジャパン主催による「人形の身体論ーその精神分析的考察」という公開セミネールでした。このセミネールは主に東京の早稲田奉仕園(早稲田)、東京芸術劇場(池袋)で開催されました。
 その内容は日本で唯一の創作人形誌「ドール・フォーラム・ジャパン」に「人◇形◇愛の精神分析」(編集・榊山裕子)として連載され、その後、青土社から『人形愛の精神分析』として出版されています。

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 当時の様子は「セミネール通信」の連載「タイムマシンにおねがい」で見ることができます。

「タイムマシンにおねがい」第3回「セミネールと9.11」Web版

「タイムマシンにおねがい」第2回「夢と映画」pdf版

「タイムマシンにおねがい」第1回「2001年にはじまる」pdf版





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「セミネール通信」Webマガジン版バックナンバー

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「セミネール通信」バックナンバー(2005~2007年)




「セミネール通信」バックナンバーのうち2012年以前のフリーペーパー版の一部をpdfで公開しています。